「無謀すぎる」と度々登山専門家からも批判されていた登山家の栗城史多(くりきのぶかず)さん。若くイケメンだと人気もありましたが、結婚して家族はいたのでしょうか?
栗城史多さんの死因や指再生、凍傷の原因についてまとめました。
NHKスペシャル『“冒険の共有” 栗城史多の見果てぬ夢』1/14
栗城史多の死因とは
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7大陸最高峰のうち、エベレストを除く6つを登頂し、「冒険の共有」をテーマに全国各地で公演活動を行っていた登山家の栗城史多(くりきのぶかず)さん。
栗城さんはエベレスト登頂に7度も挑戦してきましたが、天候の悪化や体調不良により断念。8度目のチャレンジとなった2018年4月18日、登山開始後に突然無線連絡が途絶えたことから捜索隊が出動。5月21日に遺体となって発見されたことがニュースで伝えられました。
栗城さんの死因については、発見当初から様々な原因が考えられており、一時期は「低体温による死亡」と言われていましたが、栗城さんが所属する事務所によると「エベレスト下山中の転落死」であることが明らかになりました。
また、栗城さんのFacebookアカウントおよびオフィシャルブログでは、担当者による状況説明がされており、書き込みによると「20日にエベレストの南西壁(標高7400m地点)への到達後、体調不良に。下山すると撮影隊に無線連絡をした後に連絡が途絶えた」と明かされています。
葬儀・お別れの会
栗城さんの訃報はファンの間でも大変衝撃的なもので、ネット上には「葬儀やお別れ会はどうなったのか?」という書き込みが多く掲載されていました。
栗城さんの葬儀については生まれ故郷である北海道の自然の中で静かに見送りたいという遺族の意向により、葬儀・火葬は親族のみで執り行われたと『栗城史多オフィシャルブログ』にて内容が掲載されています。
2018年6月17日には北海道札幌市にある「ホテルポールスター札幌」では栗城さんのお別れ会が行われました。祭壇には雪山に見立てた花が飾られ、栗城さんの家族・友人達といった参列者達は「よく頑張った」「憧れでした」など、それぞれの思いを色とりどりの紙にしたためて送ったとのこと。
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また東京都内では、栗城さんの追悼ギャラリーが10月に開催。ギャラリーには栗城さんの勇姿を映した映像・記事・名言が展示され、栗城さんの死を悼む多くのファンが訪れました。
栗城史多は結婚していた?
イケメン登山家として若い人たちの間でも親しまれていた栗城さん。ファンのなかには「結婚していたのか?」という疑問を持つ人も少なくありません。
調査したところ、栗城さんが結婚しているという情報はありませんでしたが「栗城史多業務提携及びエベレスト遠征発表」の記者会見において、登山をはじめたきっかけについて「登山好きだった彼女への未練から登山を始めた」というコメントがされています。
その当時の彼女とはすでに別れているとのことで、その他に彼女や妻らしき人物の情報が存在しないことから、その後は登山一筋であったことがうかがえます。
クレイジージャーニー出演は?
人気番組『クレイジージャーニー』に多くの登山家や冒険家などが登場するため、ネット上では「栗城さんがクレイジージャーニーに登場していた?」という噂もありますが、栗城さん自身は『クレイジージャーニー』への出演はしていませんでした。
クレイジージャーニーには登山家の平出和也さん、竹内洋岳さん、服部文祥さん、早稲田大学探検部など多数出演しているので、栗城さんの出演を期待していたファンも多かったでしょう。
栗城史多と服部文祥の関係とは
クレイジージャーニーにも登場したことのあるサバイバル登山家・服部文祥(はっとりぶんしょう)さん。服部さんは、食料・テント・燃料を持たず、山菜や岩魚などといった現地の生き物を食料としながら登山を行う「サバイバル登山」が有名です。
栗城史多さんの登山活動について、辛口コメントをしていた登山家の1人でもあります。
服部さんは千原ジュニアさんの番組『ナダールの穴』に出演した時に、栗城さんについて「栗城君は登山家としては3.5流」「あれは登山家ではない」というコメントも残しています。
登山家として、それぞれの方向性から険しい山々と対峙してきた栗城さんと服部さん。番組内での服部さんの話によると、栗城さんには「会ったこともない」とのこと。しかし「良いヤツみたいだから(実際に会った時に)仲良くなっちゃうんじゃないかな」という発言をしていることから、栗城さんが行う「登山の方向性」を批判しているのであって、栗城さんという人間性に対しては一目置いていたような雰囲気が感じられました。
服部さんは他にも、山岳雑誌『岳人』(2017年8月号)および公式ツイッターにて「自分の売名行為のために、やってもいない「単独無酸素」という言葉を用いるのは、これまでの登山家達が創り上げてきた文化を冒涜する行為である」という内容が掲載されています。
昨日から、フォロアーがこれまでにないペースで増えてます。栗城君が遺体で見つかったからみたいですね。彼の「登山文化盗用に関して」は批判してきました。今でも意見は変わりません。ただ登山は自由です。侮辱はしてません。岳人2017年8月号(わざわざ切り貼り)より。ぶん pic.twitter.com/VujoOBDGE6
— 服部文祥(公式) (@hattoribunsho) 2018年5月22日
栗城史多さんの方はというと、生前にツイッターで服部さんの辛口コメントを知ったファンからの質問に対し、このような書き込みをしています。
そもそも比べること自体が間違ってます。皆、目指すもの違うし、やり方も違う。ごく一部の山の人、栗城のことを知らない人は比べたがりますが、山は自分と向き合う世界で一位も二位もないです。RT @nex63: 服部文祥さんに3流呼ばわりされてましたがそれは・・・
— 栗城 史多 (@kurikiyama) 2013年1月14日
服部さんの「登山文化・山に対する心構え」を重んじる姿と、「登山の方法・目標が異なる中で、比べること自体が間違っている」という栗城さんのコメントについて、登山家ファンのなかでも賛否両論に分かれました。
実力と無謀と批判された理由
マッキンリー・キリマンジャロをはじめ、世界中の険しい山々に挑み続けた栗城さん。
世界7大陸最高峰のなかでも、酸素ボンベが必須とされているエベレストにおいて「単独無酸素による登頂」という栗城さんの登山方法については、服部さんだけでなく、多くの登山家・登山専門家が「無謀な方法である」と批判してました。
なかでも登山ライターである森山憲一さんのブログ『森山編集所』に掲載された内容は多くの登山ファンの間で話題に。
服部さんがかつて下した「登山家としては3.5流」という評価に対し、森山さんは「評価が合っているかどうかは別として、実力は服部さんより下であることは間違いない」とのこと。
栗城さんの登山方法が「無謀」であると言われ続けた理由も「実力が伴っていない状態で、なおかつ7度も失敗しているのに全く環境を変えず、さらにハイレベルな登山をし続けていること」にあると述べており、登山について詳しく知らない人にもわかりやすくまとめています。
また、登山家の野口健さんは「撤退する勇気」についてツイッターに投稿。
「撤退する勇気」は確かに大切。失敗を恐れていたら挑戦はできない。しかし失敗から何を学ぶのか。同じような失敗を繰り返すのは「撤退する勇気」でもなんでもない。失敗から次にどう繋げていくのか。失敗を恐れてはいけないが、失敗慣れし「一つ一つの挑戦」をおろそかにしては冒険をする意味がない。
— 野口健 (@kennoguchi0821) 2017年5月29日
服部さんのコメントや森山さんのブログと併せて見てみると、栗城さんの登山において足りなかったものが何であるのかを考えさせられます。
こちらは堀江貴文さんが栗城史多さんについて語っています。
凍傷の原因と指の再生
栗城さんといえば、2012年のエベレスト登頂挑戦時に凍傷によって右手親指を残した9本の指を切断したというニュースも話題となりました。
こういう熱い男は誰だって応援したくなる。再びエベレストを目指す栗城史多さん。凍傷で指を9本失うなど、様々な困難を乗り越えて、挑み続ける姿は本物のスポーツマンだ。https://t.co/JLHeP6UlZS pic.twitter.com/c0Izu4RlyU
— 筋トレの基礎と健康 (@otaka9510) 2018年3月20日
Facebookをはじめとした様々なメディアでは、凍傷で炭のように黒くなった指の画像が掲載されています。栗城さんは限界まで指の切断をしない選択をし続け、日本・インド・アメリカなどの世界各国の再生医療を試みましたが結局、指を再生させることはできませんでした。
2013年には左手を、2014年の1月には右手指の切断手術をすることに。
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凍傷の原因については明確にされていませんが、ネット上では「スマホを操作するために身に着けていた指ぬきグローブが原因ではないか」という噂が広まっていました。