多くの登山好きの憧れの山小屋「三俣山荘」。
混雑時期はテント場もいっぱいの人気。三俣山荘の予約方法や料金、話題の料理も食べられる食事についてまとめました。
山小屋主人の伊藤圭さん『情熱大陸』2018年8/5出演。
三俣山荘:伊藤正一と伊藤圭
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富山県、新潟県、岐阜県、長野県にまたがって連なる山脈、通称北アルプス。
その北アルプスの最奥部である鷲羽岳と三俣蓮華岳の鞍部に、三俣山荘があります。連なる山並みの絶景を一望できる山小屋は登山ファン憧れ。
三俣山荘を切り盛りするのは『情熱大陸』で特集された伊藤圭さん家族。幼いお子さんの姿も。
伊藤圭さんの父である伊藤正一さんは、山岳文学で有名な『黒部の山賊』の著者です。
戦後まもなく小屋の権利を買い取り、開拓していく中で出会った漁師たちの生活やウソかまことかのエピソード、黒部の山奥のすばらしい自然、etc…。
山好きな方はもちろん、そうでない方でも物語として読んでもおもしろいと思います♪
引用;https://review.rakuten.co.jp/item/1/213310_16824643/1.1/
戦後、伊藤正一さんは私財を投じて登山口から山小屋までを繋ぐルートを切り拓き、1947年に三俣山荘の営業を開始。1956年に、北アルプス最奥地の黒部源流への最短ルート「伊藤新道」を伊藤正一さんが開通させたといおう歴史も。
伊藤圭さんは1歳の頃から毎年、父・伊藤正一さんと山へ入る日々を過ごして育ち、2002年に結婚したあとは山小屋一本で生活を送ることに。2016年に伊藤正一さんは93歳でこの世を去られました。
妻とお子さんに支えられながら、伊藤圭さんは日々登山道の補修や、道標制作に励み、登山客をもてなしています。
三俣山荘の標高
三俣山荘の標高は2,550mと高く、3つあるどの登山口から登っても三俣山荘にたどり着くまで、2日以上はかかります。
三俣山荘のある、三俣蓮華岳は2000mを超える特殊な環境下で育つ高山植物が豊富で登山家や写真家に愛されています。
普段中々見ることのできない珍しい植物を楽しむことが出来ます。
三俣蓮華岳は日本三百名山に選定されており、山域は中部山岳国立公園に指定されています。
手をのばせば雲に触れるほどの高所から見渡す絶景は三俣山荘の人気のひとつです。
夜になれば、見渡す限り降り注ぐような星空を楽しむことができます。
三俣山荘の混雑状況
三俣山荘に宿泊できるのは、7月1日~10月15日まで。
定員は80名まで、と記載されてはいますが、定員を超えても宿泊することが可能です。
最盛期の多いときは200人を超える宿泊客の利用があります。
登山客からは、「三俣山荘は混んでないときはない」ぐらいの認識をされているほどの人気の山小屋です。
定員を下回っていても宿泊客が使えるのは狭い布団1枚分のみのスペース。
混雑時はびっしりと布団が敷かれ、布団2枚を5人で使うこともあったようです。
7月16日~8月末までの登山ツアーの団体客(25人まで)は1日1組のみの受付と限られています。
詳しい予約方法と料金は下に記載しています。
三俣山荘のテント場とは
三俣山荘から1分の近場にA~Gまでのエリアごとに指定されたテント場があります。
国立公園内は、たとえ混雑していても指定された場所以外にテントを張ることはできないので、必ず、指定されたテント場内でテントを張らなければいけません。
テント場の利用は1人1,000円。
受付は三俣山荘内で行います。
テント場にはトイレがありません。三俣山荘内のトイレを利用することができ、1回100円の利用料金がかかります。
テント場には水場があり、三俣蓮華岳の湧水を無料で使えます。
テント場利用の方も、小屋の売店や食事のサービスを受けることが可能です。
三俣山荘の食事内容は?
三俣山荘の食事には名物が!
鹿肉を柔らかく煮込んだ「ジビエシチュー」
美味しい湧き水を使ってサイフォンで落とした味わい深いコーヒーです。
テント泊の方でも小屋での食事を希望することができます。
朝食:和定食(宿泊の方1,600円、テント泊の方1,800円)
夕食:ジビエシチュー(宿泊の方2,400円、テント泊の方2,600円)
昼の部 8:30~16:00(ラストオーダー食事15:00、喫茶15:30)
- ジビエもみじ丼、オムライス、パスタ、カレーライス、うどん、ラーメンなどメニューが豊富。
- 名物のサイフォンで落としたコーヒーと、ケーキセットが人気です。
夜の部 宿泊者の夕食後~21:00(ラストオーダー20:30)
- コーヒー、紅茶、ホットミルク、ケーキなどに加えて、ビール、ワイン、地酒、焼酎などアルコールも楽しめます。
- おつまみ/お土産としてジビエしぐれ煮が人気です。
夕食、朝食、昼弁当(1,100円)を希望する場合は受付時に、16時までの申し込みが必要です。
三俣山荘で電波や充電は?
登山で気になるのは「携帯の電波が通じるか?」です。
そのときの天気を調べたり、撮影した写真をSNSにアップしたりと、普段から携帯電話を活用されている方は多いと思います。
実は三俣山荘周辺、テント場には電波がありません。鷲羽岳の山頂まで登ると繋がるようなのですが、小屋には電気もありません。
携帯電話の充電もできませんので持ち物の注意が必要です。
かわりに三俣山荘内に、公衆電話が設置されています。料金は20秒で100円で利用できます。
近くの薬師岳、黒部五郎岳、水晶岳は繋がりやすいようですね。
三俣山荘の予約方法と料金
三俣山荘宿泊の予約は電話での受付です。
- 宿泊予約7/1~10/15まで
- 受付時間:6:00~20:00 (緊急時除く)
- 三俣山荘 現地衛星電話 TEL: 090-4672-8108
団体の方は7月16日~8月末までの間は1日1組25人までと限られているのでご注意を。
料金
- 1泊2食(夕・朝):10,000円
- 1泊1食(朝):7,600円
- 1泊1食(夕):8,400円
- 素泊り:6,000円
割引があります!
- 子ども割引(~高校生まで):2食付き2,000円引き・素泊まり1,000円引き
- 連泊割引:500円引き
- グループ割引:前日、三俣山荘・雲ノ平山荘、水晶小屋のいずれかにご宿泊の方、500円引き
湧水を使っているので、飲料水は無料です。
水晶岳方面に行かれる方は三俣山荘での補給がオススメです。
お湯、お茶などは有料で分けてもらえます。
- お湯500ml: 100円
- お茶500ml: 200円
夕方、夜間の登山は大変危険です!
予約の有無に関わらず、遅くとも16時頃には山小屋に到着する予定で計画を立てるようにしましょう。
〜まとめ〜
- 北アルプス最奥部の三俣山荘の主人、伊藤圭さんの父は『黒部の山賊』の著者、伊藤正一さん。
- 伊藤正一さんは戦後、山小屋までの登山ルートを切り拓き、1962年に三俣山荘を完成させます。
- 標高2550mの三俣山荘では絶景を眺めながら食事が出来、サイフォンで落としたコーヒーや夕食のジビエシチューが名物です。
- 1人1,000円でテント場の利用が可能です。三俣山荘周辺、テント場は電波がありません。
宿泊予約は電話での受付。7/1~10/15まで。